鉄道サポーターズネットワーク:清水孝彰さん

※このインタビューは2011年9月7日に収録しました。 菅原:今回電話をつなぐのは、鉄道サポーターズネットワークという所で頑張っていらっしゃいます清水さんです。清水さん、こんばんは。 清水:こんばんは。 菅原:いろいろとお話を伺いたいんですが、お目にかかったことがないので、ずうずうしいですが、よろしくお願いいたします。今、流されてしまった三陸の鉄道がズタズタっていうことで、週刊誌などでは写真入りで見てるんですけれども、それをなんとかサポートしようというネットワークで頑張っていらっしゃるんですよね。 清水:はい、そうです。 菅原:これはいつごろスタートされたものなんですか、ボランティア団体としては。 清水:団体としては、1997年ですね。国鉄分割民営化から10年たったところで設立してます。 菅原:今回初めてではなくて、今までもいろんなお仕事をされてきたんですか。 清水:今まで活動の中心は、いろんな鉄道が廃止になるかどうかっていうような議論がなったときに、なんとか地元で存続させたいっていうような人たちが居れば、それを応援するというような感じで、ずっとやってきてました。 菅原:今回はそれとはまったくレベルが違いますよね。生活に必要なものですよね。 清水:レベルが違うんですけど、考え方としてまったく同じなんです。 菅原:生活鉄道がズタズタになって、この再建というのは、本当は国の仕事かと思うんですけれども、どのようにして今再建するためのお金は集まってるんですか。 清水:今回の震災の復興ということに関してでよろしいですか。 菅原:じゃなくて、鉄道に関してです、三陸の。 清水:鉄道そのものの維持管理とか、そういう費用は、法律上、鉄道事業者の民間の、自分たちで持たなきゃなんないですね。 菅原:それはつらいですね。 清水:それで非常に厳しいんです。 菅原:そうしたら、もう被災してしまった所は再建できないっていうことに、限りなく近いですよね。 清水:今の制度上はそうなってます。ただ、いろんな金融制度っていうのは国のほうで用意してます。鉄道事業者に対しては補助というかたちですね、一般に。だから、どうしても事業者の持ち出しの部分ですとか、あと、第三セクターなんかですと、自治体の部分の持ち出しとか、そういうのがどうしても発生してしまうという現状です。 菅原:もともとはどこからどこまで走ってたんですか。岩手のほうから、今ズタズタになった三陸の鉄道っていうのは、どこからどこまでを走ってたんですか。 清水:ほとんど今被災してる地域全体の海岸全部入ってます。八戸から、ずっと岩手、宮城、福島の沿岸通って茨城まで。 菅原:その一番大事な鉄道が今動いてる所っていうのはどっからどこまでなんですか。 清水:今動いてるのは、まず、北から順番にいくと、三陸鉄道の久慈・野田間、それから、小本・宮古間ということですね。それから、ずっと南に下がって、今度、仙台の近くになりますけど、高城町から仙台、それと、仙台・亘理間ですね。その後、原発の地域、走ってなくて、いわきの近くにある久ノ浜という所から茨城県方面にかけては走っているということです。 菅原:ということは、これがなくなってしまった地域のほうが多いぐらいですね。 清水:そうです。走ってない地域のほうが長いですね。 菅原:そこら辺っていうのは、ほとんど海岸ぺりだったんですよね、この鉄道が。 清水:海岸のすぐ側を走っている所もあります。離れてても、大体海が見えるという。 菅原:これは本当は生活鉄道ではあっても、これから東北地方にたくさんのお金が支援金として補正予算なんかで組まれていく中に、このプランは入ってないんですかね。 清水:今のところ入ってないんですけど、おそらく入るんじゃなかろうかというふうにいっています。 菅原:入れば、1年後、2年後には復興し始めるかなという状態ですか。 清水:ただ、結局今、町全体を高台に移転するとか、少し内陸に引っ込めるとかっていう話、ありますよね。鉄道の路線も、町の形が決まらないと、路線軌道線が引けないという状態になってまして、それぐらいひどい状態なんですよ。それで、お金だけではうまくいかないかなと。 菅原:つまりグランドビジョンがまず決まって、人の住む所、道路の場所、鉄道の場所を、誰かがしっかりと通しで東北地方全体のデザインをしない限りは、走らせられないということになっちゃうわけですね。 清水:そうですね。そこのところでは、今それぞれの地域で、早い所ですと復興計画とかつくり始めてますけど、そこに鉄道を、どの町をどうやって走らせるっていうような話、どういうふうに使っていきたいっていうようなところまで含めて、復興計画考えてもらいたいっていうことで活動してます。 菅原:それは活動をしっかりと声出さない限りは、一番後回しになっちゃう可能性ありますよね。もう廃線にしちゃっていいじゃないかみたいな。それで、その分を高速道路とかを太くすればいいんじゃないかみたいな。そうなると、今まで物流でも、それから、住宅でも、その線路に頼ってた人たちの生活が寸断されるということもあるし、あと、もうそういう伝統的な鉄道っていうのは、いろんな意味で文化の一部になってますから、だから、道路になればいいっていうことだけでは済まない部分がありますよね。 清水:ええ。特に鉄道事業者が直接的には運営して、それを地域で支えるっていうような仕組みになっているので、地域の声とか、地域でちゃんと復興した後は使っていきたいという声がないと、国のほうもお金出しにくいっていう、そういう事情もあるんですね。 菅原:今、地域の人たちがみんな自分がどこに住むのか、元の町に住むのか、移転した先のほうに住んだほうが便利なのかっていうことなどで、皆さん、人口が減少してる傾向もありますから、だから、そういう例えば署名活動その他も、頑張ってやっても、なかなかそこまで十分な意識が行かないというとこもありますね。でも、写真で見る限り、そこに町があり、駅があり、その中での長年の思い出がありっていう、いろんなことを考えると、なくなってしまうっていうのはあまりにも無残ですよね。 清水:復興そのものについては、これだけの被害ですので、どっかからお金出るっていわれてまして、あんまり悲観的ではないんですけど、その後ちゃんと使っていけるのかっていわれちゃうんですよね。 菅原:でも、その鉄道を支えている会社があって、車掌さんだとか、駅員さんみたいな人たちもたくさん居るわけですから、なんとか復興しようっていう気持ちは、その方々には強いですよね。 清水:もちろん、実は皆さん、もうなんとかしたいということで、今は三陸鉄道さんなんかでいうと、ホームページにも積極的にそういう声挙げています。 菅原:ですから、その運動を全国的に広げる清水さんの今のネットワーク、これはとても大事な働きをしてますね。 清水:ありがとうございます。 菅原:イベントなんかも組み立てられてるんですよね。 清水:今のところ、地域でやっているイベントを応援するということで、ひたちなかと、三陸鉄道でいろいろやってます。 菅原:そういう告知なんかもまたありましたら、こちらにも知らせてください、告知の協力とか、いろいろしたいと思いますので。 清水:分かりました。 菅原:ありがとうございました。 清水:ありがとうございます。